不妊治療の実態
日本で不妊に悩むカップルは6~7組に1組の割合とされ、そのうち実際に不妊治療を受けているカップルは約50万人。結婚年齢の上昇に加え、現代生活のストレスなども影響しているのか、1999年には30万人弱だったのが年々増加傾向にあります。
また、「自然妊娠以外で赤ちゃんを授かることは特殊なこと」と考える人はまだ多いかもしれませんが、その常識は変わりつつあり、赤ちゃんの30人に1人は体外受精によって産まれているという現実があります。
では、不妊治療の実態はどうなっているのでしょうか。女性のための健康生活WEBサイト『ジネコ』のアンケート結果(2016年7月796人に調査実施)によると、不妊治療を受け始めた年齢の平均はタイミング療法で32.4歳、人工授精で33.9歳、体外受精など高度不妊治療で35.1歳となっています。
治療を行った期間については、タイミング療法、人工授精それぞれ6ヵ月程度という人が50%前後でもっとも多く、高度不妊治療においては6ヵ月という人が約30%、5年以上続けていたという人も全体の6%程度いることが報告されています。
検査や治療の中には保険適用外のものもあり、治療費が高額だといわれる不妊治療ですが、これまでにかかった費用については、10~50万円までが全体の約30%、50~200万円までが約40%、500万円以上かかったという人は少数ですが、6%いました。
治療の内容や期間、費用は、年齢や不妊原因など条件や背景によって1人1人異なってくるので、治療を受ける前に、正しい情報や知識をもとにご夫婦できちんと話し合うことが大切です。