食生活を見直す
健康を維持するためには「バランスのよい栄養を摂ることが大切」だといわれています。それは、妊娠しやすい体づくりにも共通しており、毎日の食事からしっかり必要な栄養を摂取することが重要になってきます。
炭水化物・たんぱく質・脂質の三大栄養素に加え、ビタミンとミネラルをバランスよく摂るのが望ましいのですが、ファストフードやコンビニのおにぎりだけで食事を済ませてしまったり、「1日1~2食しか食べない」など食事の量が極端に少ないと、つねに体は栄養不足の状態に。偏った食生活はやせや貧血、冷え性、骨密度の低下など、体の不調を引き起こす原因となります。
赤ちゃんが育つベースが悪い状態であれば、卵胞の発育や受精卵の着床、妊娠の維持などにも良くない影響を及ぼし、不妊の原因になることもあります。妊娠に一歩近づくためには、まず自分がこれまで摂ってきた食事の内容を振り返り、足りない栄養素はないか、どんな食品をプラスしていけば補えるのか、きちんと見直すことが大切です。
妊娠活動中、特に意識して摂りたい栄養素は細胞や筋肉、ホルモンのもととなる「たんぱく質」、摂取した栄養を分解したり合成する時に必要になってくる「ビタミンB群」、今、若い女性のほとんどに見られるという貧血を解消する「鉄分」など。ビタミンに関しては最近、「ビタミンD」と不妊の関連性が注目されており、ビタミンDをしっかり摂ることで着床率の向上、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)やAMH値低下の改善がみられるようになったという報告もあります。
これらの栄養素を含んだ食品の摂取を意識しながら、ほかの栄養素とのバランスも考えた食生活で、妊娠する力をぐんと高めていきましょう。