生活習慣を見直す

生活習慣を見直す

男性、女性ともに「生活習慣を改善するだけで妊娠率が上がった」というケースも多く、最近は生活習慣の指導に力を入れている不妊治療施設も増えています。

生活習慣のなかで、妊娠にもっとも影響を与えるのが体重管理。肥満状態だと無月経や排卵の遅れ、黄体機能不全など、排卵障害を引き起こしやすくなり、標準体重より2割過体重の場合、標準体重の人に比べて不妊症のリスクが2倍になるというデータも報告されています。また、妊娠した後も、体重が多くなればなるほど妊娠糖尿病妊娠高血圧症候群などの合併症が増加するとも。

「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で体格指数を算出するBMIでみると、35以上の肥満になると月経異常が現れる頻度が5倍に、逆に18.5以下のやせでも異常が起こりやすくなるといわれています。

健康的に妊娠する条件としては22前後が理想的だと考えられているので、肥満ぎみ、やせぎみの人は食生活の改善や適度な運動で、標準体重を目指しましょう。

もう1つ、生活習慣で気をつけたいのが喫煙。肺がんなどの疾患を引き起こすだけでなく、妊娠や赤ちゃんにとっても悪い影響を及ぼすというエビデンスが多く報告されています。女性の場合は女性ホルモンの分泌を抑えて卵子の老化が早まる、男性は喫煙していると精子を造る機能が低下して、精子の数の低下や奇形率の上昇を招くこともあるといわれています。

妊娠を望んでいるなら、女性だけでなく、男性も喫煙習慣を今すぐ断って、卵子も精子もいい状態で妊活することが大切です。