一般不妊治療
一般不妊治療には大きく分けて「タイミング療法」と「人工授精」があります。
「タイミング療法」は不妊治療の最初のステップとして行われる治療で、基礎体温や超音波による卵胞の観察、血中のホルモン値などを参考に排卵を予測して、性交のタイミングを指導する方法。不妊に関する基本的な検査を行って、大きな異常が認められなければ、まずは自然の排卵に合わせてタイミングをとっていきます。
もう一つの治療法「人工授精」は、精液を洗浄・濃縮して元気な精子を選び、細い管を使ってその精子を子宮に戻す方法。“人工”という名前に抵抗を持つ人も多いようですが、妊娠のしくみは自然妊娠とほぼ同じになります。
人工授精はタイミング療法でうまくいかなかった場合の次のステップとなりますが、性交渉がうまく持てなかったり、ヒューナーテストの結果が不良、精子の状態が悪いといったケースの場合は、タイミング療法は実施せず、人工授精から治療をスタートすることもあります。
各治療の回数についてはその人の条件によって異なり、タイミング療法は30代前半くらいまでなら6ヵ月程度、30代後半~40歳の高齢なら3ヵ月程度を目安にしている施設が多いようです。一方、人工授精は、この治療法で妊娠する人は3回目くらいまでが多く、6回目以降は妊娠率が大きく下がってしまう傾向にあるので、「トライしても5、6回まで」と考えられています。